ヤナギ針とイカリ針では、結んだ形状が異なります。
当然、水の抵抗とオトリ鮎への負担から、
泳ぎそのものが違うと思うのですが・・・。
例えば、イカリを引きずりながらボートを漕ぐのと、
舵だけで漕ぐのとでは、ボートのスピードや揺れ方、
漕ぎ手の負担が違ってきます。
これと同じことがオトリ鮎にもいえます。
なお、ヤナギ針仕掛けを使うと、背掛かりが多いのは
針ハリスの下を野鮎が通った時のみ針掛かりするからです。
また、ヤナギ針のメリットは以下の通りです。
・針が分散して軽いため底掛かりが少ない。
・背掛かりが多く、傷も小さい。
・渇水時は針が目立たず警戒心の強い鮎には有効。
・針1本が深く刺さり、先針が補助の役割をするので
バラしが少ない。
・後方から追う時には、イカリ針よりも後方に
針があるので、針掛かりの確率が高い。
次にヤナギ針のデメリットは以下の通りです。
・吹き上げやヨレの激しいポイントでは
針の安定性に欠け、掛かりが悪い。
・オトリ鮎や野鮎の追いの弱い時は針立ちが弱い。
・トロ場や深場では針が軽いので針が浮いてしまい、
掛かりが悪い。
・増水時は針が軽いので不安定になる。
ちなみに、変則ヤナギ針…困った時の変則針。
通常ヤナギ針の針数は2本ですが、その針数を3本にしたり、
チョウ針(2本)と先針、3本イカリプラス先針など
針エーションがあります。
変則針は常時使用するのではなく、
あくまでも応急的な使い方でいいでしょう。